(1) 少子・高齢化の現状
・ 我が国では、平成9年6月にはじめて65歳以上の人口が15歳未満の人口を上回り、その後も少子・高齢化の流れが続いています。
・ 合計特殊出生率*は長期的な低下傾向が続いており、平成12年には1.36であり、本県においても同年で1.58と、少子化の傾向が強まっています。
合計特殊出生率…15歳から49歳までの女子の年齢別出生率を合計したもので、1人の女性が仮にその年次の年齢別出生率で一生の間に産むとしたときの子ども数に相当します。 |
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少子化の主な要因としては、社会進出する女性にとって子供を産みにくく、育てにくい社会の構造的な特徴に根ざすところが深いと考えられます。
・ 高齢化率(平成12年度)をみると、本県は22.6%となっており、全国よりもかなり早いテンポで高齢化が進んでいます。中でも新市の高齢化率は24.3%と本県平均より高くなっています。
(2) 少子・高齢化の課題
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少子・高齢化に伴う課題としては、若年層の働き手の減少により経済活力が低下すること、保険・年金の収入減・支出増によりこれらの財源が悪化すること、福祉関連事業への行政負担が増大すること、地区コミュニティ*の活動が衰退することなどがあげられます。
地区コミュニティ…人々が共同体意識を持って共同生活を営む一定の地域のことで、関係市町村の65地区(現小学校区・地区)を指します。 |
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国全体の人口の増加が見込まれないため、新市の活力を高める定住施策が重要になってきます。
(3) 合併による課題解決の方向
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新市においても少子・高齢化の進展は顕著であり、高齢化に伴う財政負担に対応できる効率的な行財政運営を図ることが重要です。
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市民一人ひとりが、自分の住む地区あるいは新市の活動に取組み、一人暮らしの高齢者に対する施策や青少年の育成など相互扶助による地区の活性化に向けた体制づくりの必要があります。
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人口の流入を促進し、若年層の定着を図り、新市の活力を高め、県内だけではなく全国的な都市間の競争に勝ち残るための戦略的な対応を図る必要があります。
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