○薩摩川内市自治基本条例

平成20年9月26日

条例第41号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第4条)

第2章 まちづくりの主体(第5条―第10条)

第3章 市民と市議会と市の情報共有(第11条―第13条)

第4章 協働と参画(第14条―第16条)

第5章 公正と信頼の確保(第17条―第20条)

第6章 コミュニティ(第21条―第26条)

第7章 市政経営(第27条―第35条)

第8章 審議会の設置(第36条)

第9章 条例の見直し(第37条)

附則

私たちのまち薩摩川内市は、豊かで美しい自然に抱かれた1市4町4村が合併し、平成16年10月に誕生したまちです。

合併前の各市町村においては、先人たちの努力によって、これまで地域特有の自然、歴史、文化などが脈々と受け継がれてきました。

これからの私たちには、こうして育まれてきた美しい自然と古い歴史を誇りとしながら、お互いを思いやり、話し合いながら、理解し合う気持ちが大切です。その上で、子どもからお年寄りまでみんなが力を合わせて、誰もが「薩摩川内市にずっと住み続けたい」と思えるような魅力的なまちづくりに取り組んでいかなければなりません。

そのためには、市民自らが主体となってまちづくりに参画し、市民、市議会及び市がお互いを尊重しながら、それぞれの役割と責務を認識し、協働してまちづくりを進め、住民自治を実現していくことが必要です。

このような考えのもとに、日本国憲法に掲げる地方自治の本旨を踏まえ、薩摩川内市における自治の仕組みやまちづくりの基本理念を明らかにし、明るく豊かなまちを創るため、この条例を制定します。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、薩摩川内市のまちづくりの基本理念、市民の権利と責務、市議会の役割と責務、市の責務等を明らかにするとともに、情報の共有、協働と参画の仕組みなど市政に関する基本的な事項を定めることにより、住民自治による自立した地域社会を実現することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 市民 市内に居住し、通勤し、若しくは通学する者又は事業者をいう。

(2) 事業者 市内において営利、非営利等の別にかかわらず事業及び活動を行う個人、法人又は団体をいう。

(3) 市 市長(地方公営企業の管理者の権限を行う場合を含む。)、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいう。

(4) まちづくり 住みやすいまち及び個性的で活力と潤いに満ちた地域社会を実現するための公共的活動のことをいう。

(5) 協働 市民、市議会及び市が、共通の目標に向かってそれぞれの果たすべき役割と責務を自覚し、互いの自主性を尊重しながら、協力し合うことをいう。

(6) 参画 自らの意思と責任を持って、市が実施する施策、事業等の企画立案から実施、評価に至る過程について市民が関与することをいう。

(まちづくりの基本理念)

第3条 まちづくりは、自らの積極的な意思で市民、市議会及び市が一体となって取り組むものとし、それぞれが互いの意見及び立場を尊重し、常に対等な関係を保ち、補完し合い協力して進めていかなければならない。

(この条例の位置付け)

第4条 この条例は、薩摩川内市の自治の基本を定める最高規範であり、市民、市議会及び市は、この条例の趣旨を最大限に尊重し、まちづくりを進めていかなければならない。

2 薩摩川内市は、他の条例、規則その他規程の制定改廃又はまちづくりに関する計画の策定若しくは変更に当たっては、この条例との整合を図らなければならない。

第2章 まちづくりの主体

(市民の権利と責務)

第5条 市民は、まちづくりに参画する権利を有するものとし、参画に当たっては、まちづくりの主体であることを自覚して行動しなければならない。

2 市民は、市政に関する情報の提供を受け、自ら取得する権利を有するものとする。

3 前2項に規定する権利は、公共の福祉に反しない範囲において、行使できるものとする。

4 市民は、市民相互間の理解を深め、交流及び連携をし、より広範な公共の利益を図ることを目的とした市民活動を展開するよう努めるものとする。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、地域社会の一員として、公益的な活動の意義を認識し、積極的に地域社会の発展に寄与するよう努めるものとする。

(市議会の役割と責務)

第7条 市議会は、議事機関として薩摩川内市の重要事項について意思決定する権能を発揮するとともに、市を監視する役割を果たさなければならない。

2 前項に規定する市議会の役割と責務その他議会運営に関して必要な事項は、薩摩川内市議会基本条例(平成20年薩摩川内市条例第51号)で定める。

(市長の責務)

第8条 市長は、市政の最高責任者として地方公共団体の役割を認識し、誠実かつ公正に市政の経営に取り組むとともに、職員の育成に努めなければならない。

(市の責務)

第9条 市は、執行機関として、薩摩川内市の事務をその権限と責任において執行する権能を発揮するとともに、誠実かつ公正に職務に取り組まなければならない。

2 市は、執行機関相互に協力し、連携しながら行政機能を発揮しなければならない。

(職員の責務)

第10条 職員は、全体の奉仕者であることを認識し、効率的にその職務を遂行しなければならない。

2 職員は、職務の遂行に必要な知識の修得、技術等の能力開発及び自己啓発に努めなければならない。

3 職員は、まちづくりに関する知識、技術等を必要に応じ市民に提供し、まちづくりを支援しなければならない。

4 職員は、自らも地域社会の一員であることを自覚し、積極的に市民と連携し、まちづくりに取り組まなければならない。

第3章 市民と市議会と市の情報共有

(情報の共有)

第11条 市議会及び市は、その保有する情報を市民に分かりやすく提供し、市民との情報共有に努めなければならない。

2 市は、市民の意向の把握など情報収集に努めなければならない。

3 市は、市民が迅速かつ容易に情報を得られるよう多様な伝達手段の活用その他総合的な情報提供を行うための体制整備に努めなければならない。

(情報の公開)

第12条 市は、市民参画による公正で開かれた市政を推進するために、別に条例で定めるところにより、市政に関する情報を原則として公開しなければならない。

(個人情報の保護)

第13条 市は、個人の権利及び利益が侵されることのないよう、別に条例で定めるところにより、個人情報の収集、利用、提供、管理等について必要な措置を講じなければならない。

第4章 協働と参画

(協働の推進)

第14条 市民、市議会及び市は、互いに連携を図りながら、協働してまちづくりに取り組むものとする。

2 市は、公共的課題の解決や公共的サービスの提供等について、市民がその担い手となれるよう、適切な措置を講じなければならない。

(参画の保障)

第15条 市は、市民の参画する機会が保障されるよう多様な参画制度を整備し、その意見が市政に反映されるよう努めなければならない。

(参画への配慮)

第16条 市は、施策、事業等の企画立案から実施、評価に至る過程において市民が参画しやすいよう配慮しなければならない。

第5章 公正と信頼の確保

(対話の場の設置)

第17条 市は、まちづくりの課題について市民と活発な意見交換ができるよう対話の場を設置しなければならない。

(意見等への対応)

第18条 市は、まちづくりに関する市民からの意見、要望等があったときは、誠実かつ的確に対応しなければならない。

2 市は、市民から公共の福祉を実現するための苦情が寄せられたときは、その内容や原因を調査分析し、業務の改善を行うなど適切な措置を講じなければならない。

3 市は、前2項に規定する市民の意見、要望、苦情等の内容について、必要に応じて公表するものとする。

(市民意見の公募手続)

第19条 市は、薩摩川内市の基本的な計画、構想等を策定しようとする場合には、公募により、市民の意見を求め、その意見に対する市の考え方を明らかにしなければならない。

(審議会等への参加)

第20条 市は、審議会等の委員を選任するときは、次に掲げる場合を除き、当該審議会等の委員の全部又は一部を公募により選考しなければならない。

(1) 特に専門的な審議を行う場合

(2) 特定の個人又は団体等に対する審議を行う場合

(3) 行政処分に関する審議を行う場合

(4) 前3号に掲げるもののほか正当な理由がある場合

2 審議会等の会議は、原則として公開するものとする。ただし、法令又は条例等により非公開とされているもののほか、審議事項が個人情報などに関する事項で、審議会等で非公開とした場合は、この限りでない。

第6章 コミュニティ

(コミュニティ活動)

第21条 市民は、自主的に地域が抱える課題について共に考え、対応し、地域への誇りを深め、生きがいの創出や活力ある地域の創造に努めるものとする。

(地区コミュニティ協議会)

第22条 市民は、コミュニティ活動を実現するため、各地区のあらゆる分野の団体から構成される地区コミュニティ協議会を組織し、運営することができる。

2 地区コミュニティ協議会は、市民に開かれたものとし、自治会その他組織と連携しながら協力してまちづくりを行うものとする。

(地区コミュニティ協議会への支援)

第23条 市は、地区コミュニティ協議会の活動が活発に行われるよう必要な支援に努めるものとする。

2 市は、前項の支援を行う場合は、地区コミュニティ協議会の役割を認識し、その自主性及び自立性を尊重しなければならない。

(地区振興計画)

第24条 地区コミュニティ協議会は、自らが取り組む活動方針や、内容等を定めた地区振興計画の策定に努めるものとする。

2 市は、前項の地区振興計画の策定を必要に応じ支援するものとする。

(自治会活動への理解等)

第25条 市民は、一定の地域において、相互扶助の精神に基づいて自発的に組織された自治会のコミュニティ活動に対する理解を深め、自治会に加入し、その活動に参加するよう努めるものとする。

(自治会活動への支援)

第26条 市は、自治会の自主性及び自立性を尊重し、その活動に応じて支援することができる。

第7章 市政経営

(総合計画の策定等)

第27条 市は、総合的な市政経営の指針として長期的な展望に立った計画(以下「総合計画」という。)を、この条例の趣旨に則して、策定しなければならない。

2 総合計画は、薩摩川内市の目指すべき将来像としての基本構想及びこれに基づく基本計画で構成するものとし、基本構想の策定に当たっては、議会の議決を経るものとする。

3 市は、総合計画を策定する際は、地区振興計画を尊重するものとする。ただし、広域的な観点等から調整を必要とする場合は、この限りでない。

4 市の行う施策及び事業は、法令、条例及び規則等の規定によるもの又は緊急を要するもののほかは、すべて総合計画に則して、実施しなければならない。

5 市は、行政分野ごとの計画を策定する際は、総合計画との整合を図らなければならない。

6 市は、持続可能な財政構造の確立を図り、効率的かつ効果的な政策を展開するために、健全で自立性の高い安定した財政運営を行わなければならない。

(総合計画の実施状況)

第28条 市は、総合計画の下に策定した行政分野ごとの各種計画、指針等に基づき実施した事務事業等について、その達成度、成果及び事業の妥当性の面から評価をし、その状況を公表しなければならない。

(説明責任)

第29条 市は、施策、事業等の企画立案から実施、評価に至る過程で、その効果、費用等を市民に明らかにし、積極的に、かつ、分かりやすく説明しなければならない。

(行政手続)

第30条 市は、市民の権利利益の保護を図るため、別に条例で定めるところにより、処分、行政指導及び届出に関する手続に関し、共通する事項を定め、市政経営における公正の確保及び透明性の向上に努めなければならない。

(市民投票)

第31条 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、広く市民の意思を把握するための市民投票を実施することができる。

(1) 選挙権を有する者の総数の50分の1以上の者の連署をもって、その代表者から市民投票に関する条例の制定の請求があり、当該条例が議決された場合

(2) 市議会の議員から議員定数の12分の1以上の者の賛成を得て市民投票に関する条例の発議があり、当該条例が議決された場合

(3) 市長が自ら市民投票に関する条例を発議し、当該条例が議決された場合

2 市民投票の実施に関し必要な事項は、その都度前項の条例で定めるものとする。

(法令の遵守)

第32条 市は、法令を遵守し、かつ、公正に運営しなければならない。

(法令の解釈と運用)

第33条 市長は、市民のニーズに対応し、薩摩川内市の課題を解決するために、この条例の趣旨に則して、自主的かつ適正に法令の解釈及び運用を行い、条例、規則等の整備に努めなければならない。

(組織)

第34条 市は、別に条例で定めるところにより社会情勢の変化に対応し、市民に分かりやすく機能的かつ効率的な組織の編成を行い、常に組織の見直しに努めなければならない。

2 市は、市民サービスの維持向上を前提として、質の高いサービスをより効率的かつ効果的に提供するよう、業務改善に努めなければならない。

(国、他の地方公共団体等との連携)

第35条 薩摩川内市は、国及び鹿児島県と対等な立場で互いに協力し、自治の発展のため、連携を図りながら行政課題の解決を図るよう努めなければならない。

2 薩摩川内市は、他の地方公共団体及び関係機関との共通課題又は広域的課題に対しては、自主性を保持しつつ互いに連携し、及び協力し合いながら解決に当たるよう努めなければならない。

第8章 審議会の設置

第36条 この条例の運用状況を常に把握し、その充実を図るため、薩摩川内市自治総合審議会(以下「審議会」という。)を設置するものとする。

2 審議会は、この条例に基づくまちづくりの諸制度が適切かつ円滑に機能しているか運用状況を調査し、市長に意見を述べることができる。

第9章 条例の見直し

第37条 市長は、審議会の意見を踏まえ、この条例の見直しの要否等について検討し、その実効性を確保するため見直す必要があると認めたときは、遅滞なく改正その他所要の措置を講じなければならない。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成20年10月12日から施行する。

(薩摩川内市行政手続条例の一部改正)

2 薩摩川内市行政手続条例(平成16年薩摩川内市条例第11号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

(薩摩川内市情報公開条例の一部改正)

3 薩摩川内市情報公開条例(平成16年薩摩川内市条例第12号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

(薩摩川内市の附属機関に関する条例の一部改正)

4 薩摩川内市の附属機関に関する条例(平成16年薩摩川内市条例第38号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

(薩摩川内市個人情報保護条例の一部改正)

5 薩摩川内市個人情報保護条例(平成17年薩摩川内市条例第57号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

(薩摩川内市の組織及びその任務に関する条例の一部改正)

6 薩摩川内市の組織及びその任務に関する条例(平成18年薩摩川内市条例第94号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

附 則(平成26年3月28日条例第10号)

この条例は、公布の日から施行する。

薩摩川内市自治基本条例

平成20年9月26日 条例第41号

(平成26年3月28日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第1章 市長部局/第1節 事務分掌
沿革情報
平成20年9月26日 条例第41号
平成26年3月28日 条例第10号